アルパカすりーでぃー

機械設計として日々学んだことを発信しております。たまに筋トレも。

【機械設計】ホントにSOLIDWORKSでトップダウン設計できるのか?

今回は「ソリッドワークスでトップダウン設計する話」をしたいと思います。

産業機械装置の機械設計を前提としています。

今までどうやってトップダウン設計をするのか思考を重ねて、最適解を探ってきました。

中間報告じゃないけど、現状と見解を書きます。

 

いきなり結論ですが、

ソリッドワークスでトップダウン設計をするのは難しい印象は現状ぬぐえません。。(どなたか教えてほしいほどです)

  

トップダウン設計の注意点

ソリッドワークス上でトップダウン設計をする場合に最も注意すべきことは部品配置ではないでしょうか。

パーツの配置・接続は合致を使いますが、

合致の仕方によっては、設計変更で無数の合致エラーに襲われる恐怖があります。

それを避けるためにパーツ間で合致ではなく、

予め設けたレイアウトモデルに対して合致する方法が推奨されています。

そのために、「エンベロープ機能」を使います。

 

エンベロープでレイアウトパーツに従って設計する?

トップアセンブリ上で概略形状を定義したレイアウトパーツを作成し、それを参照しながらパーツを設計することができます。

そして、エンベロープによってレイアウトパーツを参照用の構成部品として扱うことができます。

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レイアウトパーツ

なので設計の流れとしては、 

 

  • トップアセンブリ直下に概略形状を定義したレイアウト用パーツを作成
  • レイアウトパーツをエンベロープ化して参照用部品にする
  • レイアウトパーツに従って各ユニットを設計する

 

 となります。

例えば、

従来:部品Aの上に部品Bを作るとき、お互いの上面ー底面を合致

ではなく

部品Bは”レイアウトパーツC”の底面から○○mm距離指定して合致

となります。

見かけ上、BはAの上に乗ってますが、お互い合致はなく参照関係ではありません。

おわかりになるでしょうか。

 

エンベロープを使うメリット

エンベロープの効果としては、

全パーツの参照先がレイアウトパーツ に集約されるので、もし合致エラーが起こっても対策が簡単になります。

逆に大量の構成部品がお互いに面合致されている場合、あるパーツにエラー発生すると、

連鎖的に関連パーツもエラーが広がり原因不明なりますが、

エンベロープでそのリスクはかなり減るということですね。

 

ということで、トップダウン設計は

レイアウトパーツありきの設計=レイアウトパーツのクォリティが重要

と捉えています。

 

そもそもレイアウトパーツを作るイメージできない

まだガッツリ試していないのであくまで推測になりますが、率直に言います。

おおまかな概略レイアウトはあっても、

構成部品を設計するには概略すぎることもあるんじゃないかと。

構成部品を書いて初めて見えてくるレイアウトもあるのではないかと。

  

理屈はわかったんだけど、どうしてもイメージができないんですよね。

ある程度の教育と経験がないと設計ができない手法だなという印象です。

3DCAD特にSOLIDWORKSを実務で使うには、

いろいろ設計以外のことに考えを巡らせないといけないし、

習得までに時間がかかりそうですね。

 

おわり